カロリー制限する?糖質制限する?
ダイエットと言えば毎日の食事制限と運動!と考えている人が多いでしょう。ただ、ここで言う食事制限を、あなたは「カロリーを控えること」だと思っていませんか?
カロリー制限は、基本的に肥満を解消するためのもの。今より綺麗になりたくて行う美容のためのダイエットでは、カロリーを控えすぎると逆効果になることも……。
カロリー制限では筋肉が減ってしまう
どうしてかというと、カロリーを制限することで体がエネルギー不足を感じ、エネルギーを貯めておこう=太ろうとするから。
更に、カロリー制限をすると脂肪ではなく筋肉から減っていきます。筋肉が減った体はたるんで見え、カロリーを消費する効率が悪くなりますよね。つまり食べることを我慢してお腹は空いているのに、体の燃費が悪くてエネルギーを消費できず痩せられない、という状況になりかねません。
ダイエットのせいで貧血になったり肌荒れしたりと不健康になってしまうのも、無理なカロリー制限で栄養が足りなくなってしまうからです。
綺麗になるためには糖質制限!
もちろん、標準体重より太ってしまった人はカロリー制限で痩せることができます。けれどもしあなたが綺麗になるための食事制限をしたいなら、カロリー制限よりも糖質制限の方が向いています。
糖質制限とは、食事に含まれる糖質の量を制限する食事方法です。
糖質制限のメリットとデメリット
糖質制限をしたら、どんなメリットがあるのかを説明しますね。合わせて、デメリットも起こりうることを忘れないでください。
メリット
- 体の脂肪がエネルギーとして消費される
- 高血糖による血液ドロドロを解消して、全身の血流が良くなる
- 血糖値の変動を抑え、細胞の老化を防ぐ
- 体が脂肪燃焼しやすい状態になる
- 血糖値の急な下降による「反応性低血糖」(気持ちが悪くなる)を防ぐ
糖質制限が健康と美容にいい理由は、血糖値の激しい変動が減る点です。
糖質を摂ると上がってしまう血糖値は、元に戻るためにインスリンというホルモンが必要です。インスリンは多くなりすぎると肥満を促進し、体の代謝を乱してしまうホルモン。過剰にインスリンを分泌しないためには、血糖値を上げてしまう糖質を摂りすぎないことが重要なんです。
血糖値の極端な変動がなければ、細胞が老化から守られ、低血糖で気持ち悪く感じたり甘いものがほしくなったりすることを防げます。
そして全身の血流が良くなると同時に、糖質が体に足りていないから脂肪がエネルギーとして使われやすくなるため、体が脂肪燃焼しやすい状態を保っていられるんです。
デメリット
- たんぱく質を摂りすぎて、肝臓と腎臓の負担が増える
- 食物繊維を摂りにくいため、便秘になることも
- 糖質不足になって、無気力や倦怠感を感じたり眠くなったりする
- 食べられる食品が大きく制限される
- 何を食べていいのか分かりにくく、知らないうちに糖質を摂ってしまう
糖質制限では、主に炭水化物を制限します。だから三大栄養素のうちたんぱく質と脂質をメインに食事することになって、栄養が偏ります。たんぱく質を多く摂ると、分解するために肝臓と腎臓がフル回転することに。結果として、肝臓と腎臓の負担が大きくなってしまいます。持病がある人は、事前に医師に相談しましょう。
炭水化物には食物繊維も含まれているので、炭水化物を制限して食物繊維が不足してしまうと、便秘になりやすくなります。また、糖質を摂らないことで人間は無気力や倦怠感を感じたり眠くなったりしますが、これは一時的なものだと考えられています。
そして糖質制限では、メニュー選びに苦労することも……。外食では糖質が含まれないメニューを見つけにくい上に、原材料を全て確認することができず知らないうちに糖質を摂ってしまう羽目に。
低糖質ダイエットで、ゆるく糖質制限してみよう!
糖質制限をするなら、炭水化物は一切食べず肉は鶏のささみだけ……なんてイメージを持っている人もいますよね。けれど、本格的な糖質制限を一人で行うのは大変だし、根気がいります。デメリットもあるので、無理はしないことが肝心。
美容のためなら、目指すのは低糖質。低糖質ダイエットは糖質を全然食べないようにするのではなく、適度に食べてコントロールしよう、というダイエット方法です。必要なだけの糖質は摂るので、体への負担が少なくなります。
綺麗になるために糖質制限をしてみたい……と思ったら、まず次のことに気をつけるようにしてください。
食べるものを変える
低糖質ダイエットでは、食事の量を制限するより食事の内容を変えることが重要です。
糖質を多く含んでいる食品は、
- 米・パン・麺類などの炭水化物
- いも類、かぼちゃ
- 豆類(大豆以外)
- 果物
- お菓子
など。これらを控えめにするよう心がけるだけでも、糖質の摂りすぎは防げます。
けれど、毎日の食事でこれを絶対に食べないようにすることは難しいですよね。まず家で食事をする時だけ、週に何回か夕食だけでも気をつけてみてください。
糖質が少ない食品は、
- 肉、魚
- 大豆製品
- 野菜(いも・かぼちゃ以外)
- 卵、乳製品
- ナッツ、こんにゃく、きのこ類、海藻類
です。これらは良質なたんぱく質や食物繊維を含んでいるのに糖質は少なく、ぜひ食事に取り入れてほしいものです。
ナッツをおやつ代わりにしたり、お米や麺をこんにゃくで代用したり、サラダを海藻サラダに変更したり、無理せずメニューの幅を広げることができます。
食べる順番を変える
食事をする時に食べる順番を変えるだけでも、血糖値の上昇を防ぐことができます。気をつけるべきなのは、やっぱり糖質。糖質を含む食品を食べる時は、一番最後に食べるようにしましょう。
肉や魚、野菜などから食べ始めて、最後に主食のご飯などを食べることを「カーボラスト」と言います。
食べているうちに満腹感が出てきて、結果的に主食の食べる量を減らせるので一石二鳥です。
このように工夫しながら、一日に摂る糖質の量を70~130gに抑えることを「ローカーボハイドレート」と言います。「ロカボ」とも呼ばれ、「おいしく楽しく適正糖質」をモットーに工夫して糖質と付き合おうとする食事方法です。
1食20-40g、デザートは10g以下、1日70-130gに、糖質を抑えるだけ!
これ以外のカロリー・脂質・たんぱく質などに制限はありません!
デザートを食べていい糖質制限となると、ストレスを溜めずに気楽にスタートできますね!おかずはしっかり食べていいので、カロリー制限のように空腹感を覚えることもありません。
食べるものを見直して糖質と上手に付き合う低糖質ダイエット(ロカボ)で、ゆるい食事制限を続けてみてくださいね!