体には良いオイルを!オイル美容の考え方
オイルと聞いたら「油だから控えなきゃ!」と思う人が多いですよね。ダイエット中なら特に、揚げ物はやめておこう、ドレッシングはノンオイルにして……というように、食事で油を摂らないように気をつけている人がほとんどでしょう。カロリーを抑えるという点では、決して間違ってはいません。
けれど油は本来、私たちの体に欠かせないもの。どこにあるかと言えば、細胞です。皮膚や内臓など全ての器官を形作っている細胞は、一つ一つがオイルでコーティングされています。このオイルが綺麗で新鮮じゃないと、細胞は生き生きと働くことができません。細胞が元気じゃないと、体が老化して肌荒れを起こしたりエネルギー不足になったり、ダイエットどころではなくなってしまいます。
太らないために油を控えるより、体のために良い油を摂るという考え方。それがオイル美容です。
口に入れるものが体を作ります。一日に必要なオイルの量は、大さじ2~3杯ほど。健康的にダイエットを成功させたいなら、体に必要だけど摂り過ぎると害にもなるオイルを味方につけることから始めましょう。
ダイエットに効く、綺麗になれるオイル6種類
「良いオイル」といっても一体どれを使えばいいの?と迷う人がいるかもしれませんね。ここでは、特にダイエットに効果があるオイルを紹介します。
オリーブオイル
料理に使える美容オイルといえば、代表はやっぱりオリーブオイル。高温の加熱に耐えられる成分なので、今使っている食用油から変えるにはうってつけです。
オリーブオイルには、消化吸収と腸のぜんどう運動を促進する働きがあります。便秘に悩んでいる人はぜひ取り入れてみて。
また、活性酸素を抑制して血液を浄化する働きもあります。血液から綺麗になって体をすっきりさせてくれるので、ダイエットにぴったりです。
ココナッツオイル
ダイエットに使えるオイルとして、ここ数年ハリウッドセレブからブームになったのがココナッツオイル。脂肪として蓄積されず、効率よくエネルギーに代謝されるため「太りにくい油」として人気です。
更にココナッツオイルを運動前に摂ると、脂肪燃焼を促す効果があります。ほんのり甘く感じられ、食べた時の満足感も味わえる点も嬉しいポイント。
ココナッツの独特な香りを生かしたタイプと、香りを消した無臭タイプから選べます。香りを楽しむならコーヒーに入れても美味しくいただけます。
フラックスシード(亜麻仁)オイル
フラックスシードオイルは、亜麻仁オイルとして知られていますね。血液をサラサラにしてくれる効果は、ダイエットの味方。疲れにくい体と美肌を作ります。
また女性ホルモンに似た働きをするフィトエストロゲンという成分が含まれているため、PMS緩和に効果が期待も。
ただ、フラックスシードオイルは加熱に向いていません。ドレッシングやジュースで取り入れるようにしましょう。
グレープシードオイル
ぶどうから取れるグレープシードオイルは、ワインの副産物として生まれました。ワインならではのポリフェノールとビタミンEを多く含んでいて、抗酸化力がとても高いことで有名。アンチエイジング効果が強く、シミの予防や美白効果が期待できます。美容を気にする女性に嬉しいオイルですね。
無臭でサラッとした味わいなので、色々な料理に使えます。オリーブオイルやココナッツオイルほど加熱に強くないものの、ビタミンEに関しては短時間なら加熱しても大丈夫。
サチャインチオイル
グリーンナッツオイル、またはインカインチオイルとも呼ばれるサチャインチオイル。ペルーでの収穫量に供給量が左右されるため、年によっては希少になります。
血流を改善し体の血行を良くしてくれるので、肌や全身の若返りと代謝アップに効果的です。妊娠中の栄養補助に使われるほど健康効果が高いとされ、利尿作用によってむくみ解消も期待できます。
短時間の加熱なら耐えられるので、炒め物やスープに後入れがおすすめ。
ローズヒップオイル
ローズヒップはオレンジの約20倍のビタミンCを含んでいると言われ、ハーブや美容成分として有名ですね。そのローズヒップから取れるのがローズヒップオイル。
ローズヒップポリフェノールと呼ばれる成分を多く含み、特に脂肪燃焼と美白に効果が期待できます。運動と併用することでダイエット効果が見込めるのはもちろん、シミやしわの予防としても。
かすかに花の香りがするので、サラダに使うことがおすすめです。加熱には向いていません。
オイルのダイエット効果、美容効果を高めるには
体に良いオイルでも、酸化してしまったら逆効果。摂る方法や保存方法には注意が必要です。
どうやって摂る?
体に入るオイルを変えるには、食用油を変えることが一番簡単です。加熱に強いオリーブオイルかココナッツオイル、グレープシードオイルなら、炒め物などの料理に普段通り使うことができます。
加熱に弱いオイルなら、料理の最後に加えて風味付けに。スープに垂らしたりドレッシングやマヨネーズを作ったり、スムージーに加えても美味しく仕上がります。
サラダやカルパッチョなど、オイルを冷たいまま味わえる料理を一品足すのもおすすめです。
オイルを風味付け調味料として考えれば、使える幅が広がりますね。それぞれの味のクセを考えながら、バターやしょう油の代用品として食卓に置いておきましょう。
オイルは日常使いの分を食卓に少量だけ置いて、酸化を防ぐためにオイルの瓶は冷暗所で保存します。戸棚に入れない場合は、アルミホイルを巻いておきましょう。
そして一度封を開けた瓶は、2~3ヶ月で使い切るようにしましょう。開封した年月日を瓶に書いて置くと安心ですね。
悪いオイルは減らす
一日に必要なオイルの量は大さじ2~3杯なので、できるだけ食事でコントロールして良いオイルを摂りたいですよね。そこで気をつけたいのが、買った食品に含まれている油。
市販の菓子パンやマヨネーズ、クッキーやビスケットなどには「トランス脂肪酸」と呼ばれる人工的な油が含まれています。トランス脂肪酸は食品の保存性を高めてくれますが、体にとっては老化の元。食べ過ぎると油の摂り過ぎになるのはもちろん、悪いオイルを摂ることで血管が弱ったり細胞のコーティングができず表皮の保水力がなくなったりします。ダイエットや美容に、決していいとは言えませんね。
少量でも高カロリーになってしまうオイル。必要な分だけ良いオイルを上手に摂るようにすれば、ダイエットに効果抜群です!