美容鍼(びようしん)ってどういうもの?
美容鍼とは、東洋医学である鍼(はり)治療の中でも美顔・美肌目的に特化した施術のことを言います。
TVや雑誌の美容特集で取り上げられることが重なり、だんだん知名度が上がってきている話題の美容法。見かけたことがある!という人も多いのではないでしょうか?
鍼治療は全身のツボに鍼を刺しますが、美容鍼ではほとんどが顔への施術です。美顔鍼(びがんばり)と呼ばれることもあります。
顔のツボに鍼を刺すことで、顔の皮膚や筋肉に直接働きかける点が特徴。肌の自己回復能力を呼び起こして、古い細胞を活性化させることで肌を綺麗にします。鍼は一本一本使い捨てのものを使うので、衛生面も安心です。
美容鍼の効果って?
美容鍼の主な効果は、
- 顔全体のリフトアップ
- ほうれい線を薄くする
- シミ、クマを薄くする
の3つ。それぞれ詳しく見ていきましょう。
顔全体のリフトアップ
美容鍼が得意な分野は、たるみの改善による顔のリフトアップ。針で直接顔の筋肉にアプローチするため、施術直後の即効性が期待できます。
たるみやむくみを改善して血行を促進し顔を引き締めるので、リフトアップと同時に小顔効果があります。老廃物が排出された証拠です。
ほうれい線を薄くする
リフトアップ効果にともなって、ほうれい線を薄くする効果も。顔全体のしわを伸ばしてハリのある肌になれるため、ほうれい線は自然と目立たなくなります。
施術を受けた筆者も、ほうれい線が目に見えて薄くなったと感じました!
更に、目尻のしわにも効果的。目元の悩みを解消しながら口角も綺麗に上がるようになるので、笑顔をためらわなくなります。
シミ・クマを薄くする、美肌効果
美容鍼には、吹き出物を改善してシミとクマを薄くする効果もあります。特にシミは、改善したい場所を鍼で集中的に囲むことで、その場所のターンオーバーを強く促進します。
けれど美肌になるためには、筋肉へのアプローチと違ってターンオーバーを数回繰り返す必要があるので、即効性はあまり感じられないことも……。
シミ・クマや吹き出物については、継続的な施術を行うことで改善が見込まれます。
美容鍼を受ける時に不安に思うこと、徹底解消!
これだけの美肌効果が見込まれる美容鍼。綺麗になるためにぜひ受けてみたい!と思いませんか?
けれどまだ身近じゃないせいで口コミが少なく、初めて受けるには不安を感じてしまう……と思った人に向けて、疑問や不安を徹底的に解消していきます。
痛くない?跡は残らない?
鍼を肌に刺すので、チクッと痛みを感じることがあります。刺す瞬間の2秒間ほどが痛みのピーク。
けれど美容鍼で使う鍼は、髪の毛程度の太さです。痛みがあっても、あくまで「チクリと感じる」くらい。針先が数ミリ肌に入ってからは、刺激を感じない人がほとんどです。
実際に痛みに弱い筆者が施術を受けた時は、チクリと感じるもののすぐに違和感はなくなり、場所によっては刺されたことを感じないこともありました。
美容鍼が初めての人には一番細い鍼を使い、コースによって本数を加減することもできるので(20~100本)、比較的痛みが少ない施術だと言えます。
細い鍼を使うので、施術直後でも顔に跡は残りません。痛みや刺激は残らず、メイクをし直して帰宅できるほどです。
メイクはそのまま?
美容鍼は、メイクの上から受けられます。特に注意事項がない限り、普段過ごしている状態で施術へ向かってかまいません。
けれど目元の悩みを相談したい時にアイメイクが濃いと見分けにくかったり、シミやしわを完璧に隠してしまっているとどこが気になるのか伝わりにくかったり、濃すぎるメイクは良くないと言えます。
素肌に施術をするこだわりを持っているところもあります。どういう方法を採用しているかはサロンによるので、事前に電話やHPで確認しておきましょう。
敏感肌でも大丈夫?
フェイシャルマッサージを受けると肌が荒れたり、施術中に赤くなったりしてしまう……そんな敏感肌の人は、新しい施術を受けることに躊躇ってしまいがちですよね。
けれど美容鍼のメリットとして、肌質の改善が挙げられます。肌の健康的なターンオーバーを促進するので、敏感肌や乾燥肌に悩んでいる人に向いている施術です。
施術前にメイクを落としたりアルコールで消毒したり、施術後に効果を高めるためのオイルマッサージを行ったりするサロンもあります。
気になる人は敏感肌であることを事前に伝えておけば、施術以外の場面でも配慮してもらえます。
副作用はあるの?
副作用については、美容鍼を受ける前に施術者から説明があります。大きな注意点としては、
- 鍼を刺すことによって内出血がまれに起こる
- 内出血があざのようになることがある
の2点。
確率は低いですが、皮膚に鍼を刺すことによってできる傷からの出血は起こりえます。顔には毛細血管がたくさん張り巡らされているので、その日の体調や個人の体質によって出血してしまうことも。
皮膚の内側で起こるため、内出血としてあざが残る可能性も否定できません。
ただ、出血しても漢方医学では「悪い血を出してスッキリした」とプラスに捉え、あざは数日~数週間で消えるとされています。メイクで隠せる程度なので、自然に消えるのを待ちましょう。
内出血が起きた場合は、直後は手当として冷やす処置を行います。家に帰っても治まっていなかったら、温めて血流を良くすればあざが薄くなりやすいそうです。
効果は持続するの?
リフトアップ効果には即効性を感じる人がほとんどですが、顔のたるみやほうれい線は日々の生活習慣によって作られているもの。普段の生活に戻ると、しばらくすると効果は消えてしまいます。
施術を受け始めてすぐは、効果が続くのが一週間ほど。この時に繰り返して施術を行うことで、引き締まった皮膚の状態を固定できるようになります。
最初の1ヶ月は一週間に1度の施術を受けて症状を改善させ、効果を持続するためにはその後も月に1~2度は施術を受けることがおすすめです。