アンガーマネジメントは女性の役に立つ?
多くの女性には、月に数日「どうしても気分が落ち込む、または怒りっぽくなる」時期が訪れますよね。
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PMSには個人差がありますが、心理的な面で特に感じる人が多いのは「イライラ」。
それに伴って「身近にいる人に不機嫌な態度を取ってしまったことがある」と回答している人が、8割にのぼります。
生理前のPMS期に八つ当たりして、人間関係がギクシャクしてしまった……なんて後悔を抱えている人もいるのではないでしょうか。
後から考えたら些細なことでも、その時はどうしても我慢ができず、周囲の人から「心が狭い」と思われる言動を取ってしまうイライラ感。評価が下がったり嫌われたりして、辛い思いをしてしまいますね。
PMSでイライラを感じるのは、女性ホルモンのせい。仕方がない面もあります。けれどイライラや怒りの気持ちをコントロールできるようになれば、人間関係が壊れてしまうほどの八つ当たりは防げると思いませんか?
怒りの気持ちをコントロールするには、アンガーマネジメントが使えます。時期によって不安定になりやすい女性にとって、身につけておきたい心理トレーニングの1つです。イライラとうまく付き合ってパートナーや職場の人と気まずくならないために、ぜひ取り入れてみてください。
アンガーマネジメントの考え方
アンガーマネジメントでは、怒りの感情を否定しません。存在して自然なものだと捉えています。
怒りってどういう気持ち?
怒りは二次感情だと考えられています。つまり元になる感情が他にあって、そこから怒りが生まれているということ。例えば「不安」「つらい」「寂しい」などが一次感情です。
本当に伝えたいのは一次感情なのに、表面に出てくる時に怒りという形になってしまうんです。
けれどPMSのイライラに支配されずに人間関係を円滑に運ぶためには、怒りをコントロールして伝え方を考えることが必要です。
- 怒りは自然な感情
- 怒りの元は、不安・つらさ・寂しさなどの一次感情
- 怒らないのではなく、伝え方をコントロールする
どうしてイライラしてしまうの?
私たちはそれぞれ自分の中に「こうすべき」という指標を持っています。けれどそれが人によって違うことが、いさかいの元になりがち。
待ち合わせには10分前に着いておくべきと思っている人と、時間ぴったりに着くのが普通だと思っている人だと、差が10分できてしまいますよね。
そういう場合に「普通は10分前から待っているべきじゃないの?」「決めたからにはぴったりの時間に来るべきでしょう?」と、それぞれの「こうすべき」を譲らないままだと、お互いにイライラします。
あなたの勝手な「こうすべき」を相手に求めてしまうことは、一番のイライラの原因。
もちろん、待ち合わせに限りません。手伝ってくれるべきだ、電話をくれるべきだ……人の行動は、共通の最低ラインを作るのが難しいもの。主張を戦わせていては、いつまでもイライラは消えません。
PMSでアンガーマネジメントを生かすには
まず自分の生理周期を把握して、なんとなくでもPMSの時期を知っておくようにしましょう。急に襲ってくるイライラも、正体が分かっていれば対応しやすくなります。
許容範囲を一定に保つ
同じ状況を以前は笑顔で許せたのに、PMSでイライラしていると怒ってしまう。こんなことがあると、相手はあなたに振り回されて混乱します。
PMSの時は、許容範囲が狭くなりがち。どうしてもイライラしてしまう時には、前回同じようなことがあった時はどうしたんだっけ?と思い出してください。
「今日は5分待たされただけで怒ってしまったけど、普段なら仕方ないって思える」、そう気がつけたら、普段のあなたの許容範囲を守るように心がけて。イライラに振り回され怒りをぶつけてもスッキリしませんし、相手を混乱させない方が関係は円滑に進みます。
けれどもちろん、毎回待たされるのは困りますよね。そういう場合は「忙しい時は気持ちよく待てないかもしれない」と事前に伝えておきましょう。普段から待たされているから、PMS期に爆発してしまうという側面もあるはず。
待ち合わせ以外にも、この「許容範囲を一定に保つ」という考えは有効です。
一次感情を見極めて、それを伝える
怒りは二次感情だとお伝えしましたよね。怒っているあなたの心には、本当は自信のなさや不安があるんです。
それをイライラして怒りの形で相手に伝えると、相手から反発があって当たり前だと言えるでしょう。誰だって、怒られることは嫌なものです。
だからイライラを感じたら、「私は何が原因でこんなにイライラしているの?」と自分の心に聞いてみるクセをつけて。そうすると、期待を裏切られて悲しく思ったり、相手に言われたことで不安になったりしている自分に気がつけるはずです。
一次感情を見極めたら、怒りではなく、元の感情をそのまま伝えてみましょう。怒り以外の気持ちを素直に伝えることができれば、相手から八つ当たりだと感じられることを避けることができます。
「~するべき」という考え方を辞める
あなたが考えている常識が、もしかしたら人とは違う可能性があるということを意識しておきましょう。自分を律するために「~するべき」という考え方は役に立ちますが、それを他人に求めるとただの押しつけになります。更に、あなた自身のイライラの元にしかなりません。
自分は自分、他人は他人、という考えを持って、「~するべき」という考え方は辞めることがおすすめです。どんなに親しくても、相手をコントロールすることはできません。
イライラしたら、まず深呼吸!
一次感情を見極めるためにも、「~するべき」の押しつけに気がつくためにも、イライラしたらまずは一呼吸おきましょう。できれば深呼吸をして、心を静めて。
怒りの感情は、6秒程度がピークだとされています。その6秒を深呼吸でやり過ごせば、冷静に自分を見つめることができるはず。急にイラッとした勢いのまま相手に怒りをぶつける前に、一呼吸おくことを心がけてくださいね。